1/700 フジミ 航空母艦 瑞鶴 修復記(1)

1/700 航空母艦 瑞鶴(フジミ)

どうもこんにちは。

今回からは航空母艦「瑞鶴」の修復を行ってまいります。

フジミ製のキットで、最終時の迷彩塗装が施されたものです。

早速見ていきましょう。

主訴

航空母艦「瑞鶴」がドック入り。

最終時の迷彩塗装がキレイに塗られております。

いくつか損傷部分があるとのことですが、輸送時に起きたトラブルか、展示中か。

はたまた最初から・・・は無いでしょう。

メインマスト

斜桁、いわゆるガフと呼ばれる部分が外れており、大将旗が軍艦旗もろとも倒れてしまっています。

これはいけません。

さらに横から見ると、何やら異変が。

やや前のめりになっているのが伝わるでしょうか。

このマストは本線となる柱に2本の支柱が付いて「三脚」の形になっているのですが、その本線があろうことかそっぽを向いてしまっています。

画像で言うところの右奥を向いています。

おそらく実物は艦首側、前を向いていると思われますが、どうしてこうなった。

ここも修復、というよりは作り直しを希望されるということでしたので、新しく作り直していきます。

余談ですが、フジミの翔鶴瑞鶴(1944)ではこのマストの横桁に違いがあり、翔鶴は水平、瑞鶴(1944)は斜め後方に突き出るY字型となっています。

実物がいつY字型に改められたのかは存じ上げませんが、13号電探が搭載された艦が概ねY字型になっているらしいです。(未検証)

起倒式マスト

こちらも事情は不明ですが、ヨレてしまっているものを作り直しとなります。

出る杭は打たれる、そういうメッセージでしょうか。

いつまでも謙虚でありたいものです。

なぜかこの起倒式マストにも13号電探が、しかも後ろを向いて設置されてしまっています。

13号電探は素子、というか本体がぐるんぐるん回転するタイプのレーダーなので、この位置ではアンテナ線を巻き込んでしまいそうです。

こちらは作り直しに伴って廃止となる見込みです。

その他、気になる所

高角砲や機銃の射角や向きが揃っていないのは少し悲しいところ。

残念ながら瞬間接着剤で止められており、破壊以外の外し方がありません。

装填架がひん曲がっていたり、測距儀が明後日の方向を向いていたり、探照灯のレンズ面が内側を向いていたり。

測距儀と高角砲・機銃は連動している物もあるので、向きは揃えておいたほうがカッコいいですね。

艦首に順方向を向いた着艦指導灯があったり。

この先にタッチダウンするとなると自ずと海面に落ちることになるので、設置するなら艦尾向きでしょうか。

もしくは最後の最後に艦首を痛めつける、あるいはスパイ専用のものかも知れません。

逆着艦用の艦尾方向にを向いたものなら赤城・大鳳が有名でしょうか。

遮風柵が前後逆についていたり。

これももうどうしようもないです。

柵を展開としていれば、未来は変わったのかも知れません。

転落防止ネットの目詰まりも悲しいです。

外してツールクリーナーで洗えばなんとかはなりそうです。

スポンソンの支柱、上下逆な上に船体に接せず(→向きは合っていました)、浮いてしまっています。

舷外電路、難しいですよね。

艦橋後部の機銃座も位置がなんとなくアヤシイです。

接着剤痕も悲しいですが、これはつや消しクリアを吹けば割と消えてくれたりします。

まだまだありますが、それなら1からDIY<お前がやれ>ということになるので、そこそこに切り上げておきます。

お預かりしたパーツ

ファイブスターモデルのデカール3種。

軍艦旗信号旗(文字)・信号区別旗で、元あったシールと入れ替えて使用します。

ファインモールドのAM-33 1/700 空母用マストセット3は起倒式マストの交換用。

真鍮ではなく洋白かステンレス製なので、少しばかり硬度は期待できます。

他、ファインモールドWA14 艦載電波兵器(レーダー)セットより13号電探を、フジミ純正・翔鶴用エッチングパーツからメインマストを使用します。

前述の通り、翔鶴と瑞鶴(1944)ではマストの横桁の形状が作り分けられているので、正確には異なることとなります。

撤去作業

とにもかくにも、撤去から始まります。

エッチングパーツは取り付けたら最後、取り外しての再利用は出来ません。(点付けでポロリと取れるなら別ですが)

これまで前線を支えてくれたパーツ達に感謝の念を込めながら外していきます。

外した後は瞬間接着剤をナイフで削ぎ落とします。

当然ながら塗料も剥がれるので、C604 外舷21号色C605 外舷22号色でタッチアップ。

しかし折り曲げ指示のあるパーツ、山折り/谷折りがことごとく逆に折られています。

一部は直そうと試み外してみたものの、残念ながら接着剤でダメになっていましたのでそのまま元に戻しました。

エッチングパーツはスジが入っている側を谷、または内側になるように曲げると、外観が良くなります。

旗類の製作

大将旗・軍艦旗・信号旗は元の通りに復元していきます。

元のシールは頑張れば再利用可能でしょうが、そこを頑張る意味は特にないです。

上から大将旗・軍艦旗・艦隊・航戦・C・Wとなっています。

大将旗や軍艦旗と信号旗が同じ綱に繋がれることは無いハズ?ですので、取り付けの際には別の綱に付けることとします。

信号旗を変えるために大将旗まで下ろしていたら、周りの士気まで下がりそうです。

不勉強ゆえCWの意味は分かりませんが、真珠湾攻撃時とされる「赤城」の写真がそのものに見えます。(「航戦」ではなく「和音」のようにも見えます)

個人的に揚げるならばJQHA(瑞鶴のコールサイン)か、「第三航空戦隊一番艦」でしょうか。

相当な混戦でも無い限り 周囲は理解していると思うので、信号旗を揚げてまで主張するほどの内容ではありませんが。

また、一番上のものは上下に線のない大将旗となっていますが、エンガノ岬沖海戦時を想定するのであれば「小沢中将」が指揮を執っていたため、中将旗が適しているかと思われます。

15番が大将旗、16番が中将旗、17番が少将旗とされています。

印刷がちょっぴりズレているのは御愛嬌。

マストの組み立て

まずは起倒式の方から。

プライマーと、透け防止の軍艦色(2)を塗ってあります。

さすがはファインモールドと言ったところで、とても組み立てやすい設計。

ただしやはり真鍮とは違うのか、少し硬めなのでカットの際には注意が必要です。

折り曲げはキツめに、反発して割と戻ってきます。

というところで、今回はここまで。

次回には完了となります。

では。