キハ58,キハ65形 TORO-Qをつくった

トラ70000形 TORO-Q

どうもこんにちは。

びっくりするくらいまた九州の車両を製作しました。

四国のふそやんです。

北海道の車両も作ってるんですけど、いつか紹介しようとネタを温めています。

TORO-Qとは

Wikipediaより引用:引用元

JR九州が由布院近郊で運行していたトロッコ列車です。

由布院駅-南由布院駅を走る普通列車の「トロQ列車」と

由布院駅-大分駅を走る快速列車の「トロッコ列車」がありました。

快速列車で運行時は赤字の「快速」幕となります。

今回、「臨時」幕は他製作者さんと被ってあまり面白くないと思い、後者の快速列車として仕立て上げました。

本体(?)のトラ70000を作った時の記事はコチラ。

つくったもの

今回製作したのはTORO-Qの控車であり、牽引車でもあるキハ58-569とキハ65-36です。

TORO-Qとして活躍を終えた後は、国鉄色に塗り直されて各種リバイバル急行として九州各地を走り、2015年に引退、解体されました。

’09年のTORO-Qとして運行する最終時を再現しても良かったのですが、模型工房たぶれっと製デカールに付属の資料写真が(屋根上以外は)揃っているので、’05年頃の姿としました。

屋根上については’09年の最終時を元に塗り分けていますので、実物の’05年とは相違があるかも知れません。

並べてみると、もう感無量です。

「自分だけの手作り模型を作ろう!」という模型工房たぶれっとさんのキャッチフレーズが心に染みます。

今回はできるだけ実車に近づけるよう、素人なりに拘ってみましたので紹介したいと思います。

改造ポイント

いじった箇所をメモ程度に纏めておきます。

キハ58・65共に、種車はTOMIX製、国鉄色の単品販売されていた物です。(KATO車は持ってないので分かりません。)

キハ58-569は400番台の特徴を色濃く残しているため、セットで販売されている0番台は元より、1000番台(400番台後期型)からの改造はオススメできません。

キハ65-36は、セット販売限定の500番台(寒地型)でなければなんでも良い・・・と思います。

真似される方は自己責任でお願いします。

なお、実車には全くもって詳しくないので、床下機器周辺の玄人のみ触れることを許された場所はスルーしています。(ご指導いただけるととても嬉しいです)

エントツの延長は知ってたけどスルーしています。(後からでも加工出来るかなって・・・)

キハ58-569
  1. 信号炎管 ・・・’05年は赤。最終時は
  2. ライトリムは銀色 ・・・65とは異なる。
  3. ワイパーの台座追加 ・・・ワイパーのダブルアーム化に伴い、台座が追加。
  4. 手すり移設 ・・・台座が追加されたので下方向へ移設。
  5. トロQ用HMステー追加 ・・・標識掛けを流用。パーツがないため、実車とはだいぶ異なる。
  6. 手すり移設(左右) ・・・元シーサイドライナー車の特徴。SSLのロゴが被るから移設?
  7. ステップ削除(左右)
  8. スカートの凸削除 ・・・なぜか569は見た目がほぼ左右対称に。四国車には凸あり。
  9. 栓納めの位置 ・・・0番台とは異なる。400番台の製品そのままでOK。
  10. ドアノブは銀
  11. 標識掛け ・・・本来は逆T字型。パーツがないため再現できず。
  12. テールライトは内はめ型
  13. タイフォンは暖地型 ・・・キハ40用を流用したが、形状が違う?

番号を振ってませんが、おでこの「架線注意」は’05年はナシ、’09年にはアリ。(65と共通)

スカートのスノープロウは58,65共に非装備です。

  1. ドア点検蓋(九州タイプ)設置
  2. ドア小窓なし
  3. ドアノブは銀
  4. 屋根の塗り分けは1mmほど後退 ・・・非公式側の雨樋を切り上げた位置。
  5. トイレタンク装備
  6. バランサー点検蓋は549~のタイプ ・・・400番台製品のままでOK。
  7. トイレ点検蓋設置
  8. タブレット保護板撤去

キハ65-36
  1. 信号炎管 ・・・’05年は赤。最終時は
  2. ライトリムは車体色

5,10は58と共通

  1. 台車の一部をグレーに塗装
  2. サボ受けを1mmほど後退 ・・・おそらく誰も触れてこなかった部分。なぜか移設。
  3. ドアノブは車体色 ・・・58とは異なる。
  4. 屋根の塗り分けは中央部のみ3mm前進 ・・・車体色は公式側の雨樋を切り上げた位置で塗り分け。
  5. タブレット保護板撤去
車内

58の床はベージュ?にグレーの斑点模様があるので、軍艦色(2)で。

実車はリクライニングシートに交換されているので、モールドを移設するか、うわじまセットBや、いさり火セット、他シート交換車から内装パーツを持ってくると良いかも知れません。

65の床は黄土色で塗りましたが、製品そのままの色でも良いと思います。

シートは四国時代にバケットシートへ交換されていますが、ピッチ自体は同じはずなのでそのままでも違和感はありません。

共にシートはパープルヴァイオレットで塗装しました。

前面の連結器のみグレーパーツへ交換しています。

台車・床下・車端部パーツは全て塗装しましたが、58の台車は代わり映えしないのでそのままで良かった気がします。

製作記

屋根の加工

まずは屋根の加工。

キハ58はベンチレーターが撤去されているので脚を削り落とします。

削り落とした部分にはプラペーパーt0.1をそれらしくカットして貼り付けます。

ボディの加工

次にボディの塗装を剥離します・・・が、ヒビを入れて2両共廃車。

写真だと見えませんが、細かなヒビまみれで使用に耐えません。

バッドイベント 約1万円を失う。

エッチングパーツを引っ剥がして再度トライ。

すでに加工は終わっています。

IPAプールに入れて5分ごとに擦って様子見し、1時間半くらいで剥がれたと記憶しています。

モデラー諸兄から「どうせなら手すりも植え替えなさいよ」と言われたので、植え替えました。

が、キハ58-569の手すり位置を間違えています。

加工完了かな、と思って撮影したもの。

キハ65のサボ受けは移設するか迷いましたが、ここまでしたなら、と結局移設。

サフチェックでボロ負けした上、手すりの位置違うやんけ!となり。

博識諸兄曰く「元シーサイドライナー車はロゴと干渉するため、移設された。真偽不明」とのこと。

せっかくなので引っこ抜いて、埋めて、開けて、開けミスって、埋めて、開けて、植え直しました。

ちなみに、手すりの穴あけに使用したのはタミヤのお高いドリル。

Bitly

驚くほど切削力が高いので、力を全く入れずとも開口できます。

今回のMVPと言っても過言ではありません。とてもオススメ。

屋根の塗装

屋根塗装の様子。

これまた博識諸兄に色を問うたところ「サフのままでも良い」とのこと。

サフの色に近い「灰色9号<白よりの黒>」を使用してみましたが、イメージとバッチリ。

軍艦色(1)で影になる部分を塗装し、クーラーと水タンクを載せて、再度灰色9号を吹き付けました。

65の肩になる部分は、舞鶴海軍工廠標準色を塗っています。

床下の塗装

床下も塗装することにして、黒を下地に舞鶴海軍工廠標準色でグラデーション塗装。

奥行きが強調されてとても良くなったと自己満足してます。

並んでいるのは廃車となった65のシャーシです。

台車も塗装することに。

光沢ブラックで下地、マスキングして舞鶴海軍工廠標準色で塗装。

組立時に剥がれないことを祈る・・・。

ヘッドマークの製作

ヘッドマークは先輩諸兄と同様にTOMIXの余ったHMパーツを使おうかな、と思っていましたが、どうも大きすぎる。

デカールは3mmちょうどだったので、TOMIXのHM(3.4mmくらい)を削るか誤魔化すか・・・。

悩んだ末に「プラモデルのランナーを切り出す」ことにしました。

プラモデルのランナーは各社揃いも揃って3mmに近いので、適当なものから切り出して使用。

中心に1mmの穴を開けて爪楊枝を瞬着で固定して、リューターに噛ませて旋盤よろしく切り出しました。

2.36mm軸のリューターは爪楊枝を噛めるというムダ知識をあなたに。

メーカーの考慮していない使用方法なので目に突き刺さっても自己責任です。

正面を川西系暗緑色、フチをフレズヴェルク=アーテルで使用した髪の色で塗装後、デカールを貼り付けました。

驚くほどに色がピッタリだったので、真似される方はフレズヴェルク=アーテルのランナーをオススメします。

塗装後、デカールと戦う

模型工房たぶれっとさんのデカールは、何回試作したのか気になるほどサイズがピッタリで驚きました。

前回、トラを製作した時はデカールに3Dモデルを合わせに行ったので、この精度の高さには気づきませんでした。

ただ、ちょっぴり欠けやすいので扱いには注意が必要です。

予めクリアでコートするか、リキッドデカールフィルムを使用してみても良いかも知れません。

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もっとも、予備が山程入っているので、写真のように欠けてしまっても「Q」だけ上張りすればOKです。

このデカールの取扱については、下記のポイントを守って挑めばボロボロになることはないでしょう。

  • デカールを水にくぐらせ、糊を完全に溶かしきってから貼り付ける
  • 貼付け時にマークソフターを使用しない
  • 貼り付け部分はこれでもかというくらいマークセッターを塗る(水滴が出来るくらい)
  • 位置決めは水を含んだ筆で。乾燥した筆や綿棒はNG

あとは歪まないように貼り付けて、乾燥させた後にクリアコートして完成です。

使用したパーツ・塗料など

製作にあたって使用した車両、パーツ、塗料などを書いておきます。

現在では手に入らない・入手しづらい製品や、名称の変わった製品があるかも知れません。

真似される方はご自身でお調べの上、自己責任で工作して下さい。

稀に「真似をして失敗した」等のお問い合わせを頂きますが、真似された結果、何が起ころうとほそプラネットでは一切の責任を負いませんのでご了承下さい。

敬称略・順不同

TOMIX
  • 8411 国鉄ディーゼルカー キハ58 -400形(M)
  • 8414 国鉄ディーゼルカー キハ65形
  • JC6380 密自連形TNカプラー (SP・グレー) ※連結器部分のみ使用
  • PZ6256 スカート・ステップ・スノープロウ (キハ58系用) ※スカートのみ使用
  • 115系300番台に付属の「快速」幕
KATO
  • Z06-1441 ジャンパ栓(キハ58系)
模型工房たぶれっと
  • キハ58.65 トラ70000 トロQ Nゲージデカールセット
バルディローズ
  • NB-217 サボβ(近郊型) ※キハ65のサボ移設に使用
  • NB-1008 キハ58手すりセット
トレジャータウン
  • TTP161-32 テールライト 気動車内はめ型
  • TTP235-01 電車・気動車小パーツ集 ※WC点検蓋「う」, ドア点検蓋「お」を使用
GSI クレオス
  • CS668 川西 N1K2-J 局地戦闘機 紫電改用 カラーセットより暗緑色(川西系)
    • ※廃盤,現在は C383 暗緑色(川西系)
  • C2 ブラック(黒) ・・・台車,床下の影色など
  • C3 レッド(赤) ・・・信号炎管
  • C31 軍艦色(1) ・・・屋根の影色 → C32 軍艦色(2)をオススメします
  • C32 軍艦色(2) ・・・キハ58内装色,幌
  • C97 灰色9号 ・・・屋根
  • C321 黄土色 ・・・キハ65内装色
  • C603 舞鶴海軍工廠標準色 ・・・床下機器,65の屋根
  • SM201 スーパーファインシルバー2 ・・・ドアレール,ライトリムなど
ガイアノーツ
  • ガイアマルチプライマー
  • サーフェイサーエヴォグレー
  • 017 パープルヴァイオレット ・・・座席